トラッシュ

fujigelge2006-06-23

夕日の沈む街で、他人のフェラーリのボンネットに腰をかけ、タバコをくゆらせながら。
(凄く棒読みで少し訛りながら語るように)「レッドゾーンに飛び込んでしまった針が、いたずらを見つけられた子供のように、慌てて、ほんの少しだけ、後ずさりをする。
あんなに遠くに見えたガードレールが、獲物を狙う、豹のような速さで、もう、目の前まで迫ってくる。
陽炎に揺れるこのレーストラックが、冬眠から醒めた、ニシキヘビのように、長い身体を、くねらせている。
こんな小さな箱の中で、誰の為に、何の為に、命を懸けているのだろう。
右足をペダルから離しさえすれば、何も考えなくて、済むのに・・・。
あと一週。
この長い一周が終わったら、もう無理は言わない。
チェッカー・フラッグを、潜り抜けさえしたら・・・。
誰もいなくなったスタンド。
夕闇に包まれたレーストラック。
パドックに置き忘れられた、オイルの空き缶。
また、スグに逢えるじゃないか・・・。
この次のレースまで、ゆっくり休めばいい。
そんな顔は・・・しないでくれ・・・・」(劇場版サーキットの狼の主題歌、小さな箱の中で)


水曜のエラーの件で、すっかり今こんな感じです。
以上。