わびさび

fujigelge2007-03-01

最近、竹熊健太郎氏のブログ、たけくまメモでやってるイっちゃったコレクターの話が非常におもしろいです。
いやー、特撮マニアであり、激レアコレクターのZ氏の話は笑いました。
特に

「将来特撮大学をつくりたいんだ」

ってあたりが堪りません。
私は特撮が好きですが、何度も言うようにヌルいヌル部類の人間です。
コレクションなどしたコトもないですし、ここで良く書く戦隊ヒーローも、1話欠かさず全て見たワケでもありません。
チェンジマン以降はほぼ空白で、タイムレンジャーあたりでやっと重い腰を上げた程度です。(オーレンジャー宮内洋が出てたので見てましたが。)
その原因の1つに、戦隊モノは毎週金曜の夕方にやっていたのが、メガレンジャーあたりから日曜の朝に放送が移動したのが大きいです。(これも調べてないからテキトーです。たぶんメガレンジャーだったと思う。)
それが今のスーパーヒーロータイムの枠なんですよ。
あと、ゴジラもあんまり見たコトないですし、私のヌルさを挙げればきりがないです。
基本的にカワイイ女の子が出てれば良いというのが私の特撮の見方なので。
しかし、そんなヌルい私なんですが、こういうマニアの人の熱い話は大好物です。
随分前、ティムバートンがインタビューで、彼の口からストップモーションアニメの巨匠レイハリーハウゼンの話が出たトキも興奮しました。
ティムバートンがナイトメアビフォアクリスマスで、そのストップモーションアニメの技法を使ってたり、最近撮った映画でもその手法使ってたんでそんな話してたんですけど。
レイハリーハウゼンの映画で有名なのは、アルゴ探検隊の大冒険と、シンドバッド黄金の航海ですか。
昔テレビで見たトキは、そのカクカクぎこちなく動く骸骨剣士やカーリー像を良く話のネタにしてましたよ。
しかし、当時CGの技術がなかったあの頃のコトを考えると、スゲーなって思ったりしたモンです。
でも実際CGの技術も、やってるコトはほとんどストップモーションアニメの延長上にあるんですよね。
特撮に多少興味が出てくると、こう言うアナクロな技法を見ると妙に興奮するんですよ。
だから戦隊ヒーローのロボの合体シーンがミニチュアだと嬉しいんです。
で、話はまたZ氏に戻るんですけど、ピアノ線の見えない飛行物体や、宇宙空間に真上にモクモク煙りの出ないロケットは風情がないみたいなコト言っててこれまた笑いました。
これわかるなあ。
風情か。
流石本物のマニアはいいコト言います。
で、こういうのに風情を感じると、ウルトラマンメビウスの第1話に感動できたりするんですよ。
メビウスは今現在も放送してる平成のウルトラマンなのに、第1話だけ日本特撮のお家芸ピアノ線操演の技術を使ってるんですよ。
CG一切なしですよ。
「ピアノ線見えてる見えてる!」
みたいな。
最初見たトキは度胆を抜かれましたが、あれは過去のウルトラシリーズに対するオマージュだったんですね。
今はちゃんとこれでもかってぐらいCG使ってますけど、放送する直前までピアノ線をやるかやらないかで揉めたんだろうなあなんて勝手に想像してます。
その技術を見せるコトによって、
「俺達は本気だ」
と言うメッセージを伝えたかったみたいな。
もはや特撮技術って文楽とか能みたいなワビサビの域にきたんだなあとか思いました。
以上。