先週は、ホロスコープスを裏切り、仮面ライダー部と共闘していた速水校長の目的は実は蘭をピスケスのスイッチを押させるタメに打った芝居だった。
速水はずっと我望の忠実な僕(しもべ)だった。
フォーゼとメテオは我望に戦いを挑むがレオ・ゾディアーツに阻まれる。
我望は速水の手柄で12個のスイッチを全て揃え、ダークネビュラを作り出しプレゼンター(外宇宙の知性体)に会おうとする。
そこへ江本のUSBメモリの情報を得た賢吾がやって来て、フォーゼにダークネビュラに吸い込まれる瞬間はサジタリウス(我望)の能力はゼロになると助言する。
フォーゼは無防備の我望に襲いかかるが、速水の命懸けの妨害によって阻止される。
友情をバカにし続けてきた我望に対し弦太郎は「お前を守った速水はダチじゃなかったのか!?」と絶叫する。
しかし我望は淡々と「速水もただの忠実な僕」だという。
それを聞いた賢吾は「お前は友達を何だと思っているんだ!!」と、怒りの絶叫と共に体が輝きだした。
その光でダークネビュラは消滅し、我望の計画を阻止したのだった。




で、今週は、体が輝きだし、ダークネビュラを消滅させた賢吾。
体が輝きだした瞬間、賢吾は自分の存在が何者だったかを知る。
賢吾は賢吾の父親の研究によって造られたプレゼンターに会うタメの仮想生命体だったのだ。
今までフォーゼになれなかったのも、定期的に発作に見舞われたのもそういう事だったのだ。
賢吾はプレゼンターに会うタメだけに存在していた人類のサンプルに過ぎなかった。
我望は賢吾の父親の研究よりも早くプレゼンターに会うタメに、進化を促進させるゾディアーツスイッチの開発に力を注いでいたのだが、賢吾の父親の方が先に賢吾という特別な存在コアチャイルドを完成させていたのだった。
賢吾は自分の存在に覚醒してしまい人間の感情をなくしたと弦太郎に告げる。
弦太郎とユウキはそんな寂しい事を言う賢吾に「お前はそんな奴じゃない!」というが、賢吾は淡々と事実を話す。
そんな賢吾に弦太郎は「お前はサンプルなんかじゃねぇ!オレのダチだ!!もうそんな芝居はよせ!!」と涙ながらに訴えかける。
すると賢吾は「オレだってお前たちと離れるのが辛いんだ!!」と本音の絶叫で泣き伏せる。
その本音を聞いた弦太郎は「オレたちも自分たちの力で必ずお前に会いに行く」と約束をする。
一方ラビットハッチは速水のタレこみによってレオゾディアーツに破壊され、そこにいた仮面ライダー部員にも傷を負わせる。
そこから逃げ出して来た大杉によって弦太郎、ユウキ、賢吾はラビットハッチへ行くが、そこには惨憺たる光景とレオ・ゾディアーツとサジタリウス・ゾディアーツ(我望)の姿があった。
フォーゼとメテオは戦いを挑むが、ラビットハッチの窓が破壊され、賢吾は咄嗟の判断でレオとサジタリウスをエネルギー波で月面へ放り出す。
コアチャイルドになった賢吾をプレゼンターのところへ送り出すタメに、弦太郎はフォーゼドライバーを賢吾に渡し、友情の証を交わす。
このフォーゼドライバーこそが、プレゼンターと会うタメに作られたモノだったのだ。
月面で賢吾がフォーゼに変身しようとしたその時、超新星となったサジタリウスが突然飛び出し、賢吾の胸元へキックする。
賢吾は薄い光を放ち、そしてフォーゼドライバーだけを残し消えて行った。







みたいなお話でした。
賢吾がコアチャイルド。
この事実を聞いた時、私が真っ先に思ったのが
「やっぱり賢吾は飛鳥了だったのか!!!」
って事です。
これはフォーゼが始まった時からこの厨房タイムの感想で書いていたコトなんですが、この話の始まりが漫画版デビルマンのようだったというコトです。
漫画版のデビルマンのストーリーを簡単に説明しますと、飛鳥了という少年の父親の研究によってデーモン一族という魔物のような生物が人間の誕生以前に存在していたコトを発見し、そのデーモン一族が復活の兆しを見せ、力で人間から地上を取り戻そうとしているコトに気付くんです。
飛鳥了の父親はデーモン一族によって殺され、飛鳥了はその父の遺志を受け継ぎ、デーモン一族を倒す方法を編み出します。
その方法というのがデーモン一族の合体能力を利用した悪魔との合体だったのです。
悪魔の力を身に付けなければどんな武器を持っていようが意味がないと知ったんです。
飛鳥了はその話を主人公である親友、不動明に話し、共に悪魔と合体して闘おうと誓ったんですが、飛鳥了は悪魔と合体出来なかったんです。
不動明のみ悪魔との合体に成功し、強力な能力を備えたデビルマンになり不動明デビルマンとして戦い、飛鳥了不動明を助ける頭脳になって共にデーモン一族と戦うというお話なんですが、フォーゼの入口も【父の残した遺志を受け継ごうとしたが自分は変身できないので変身の出来る主人公にそれを託す】と言う意味ではほとんどこんな感じです。


で、今回、賢吾は自分がコアチャイルドという人間でない特殊な存在だと知ったんですが、ここも似てるんですよ。
デビルマンのお話の後半で飛鳥了自分がデーモン一族の長サタンだと気づくんです。
飛鳥了がデーモン一族と合体できなかったのはそのタメだったのです。
簡単に説明してるんで無茶な話に思えるかもしれませんが、当然ここに至るまで一応納得のいく説明があるんですよ。
ここで書いてるフォーゼのあらすじも然りなんですけど。
で、デビルマンはここで親友飛鳥了不動明の戦いへと発展していくので、全部が全部同じワケではないんですが、これはフォーゼのメインライターである中島かずき永井豪スピリットを感じさせるオマージュ的な展開なんですよ。(中島かずき永井豪も好きなんでたぶんそうでしょう)
永井豪は親友を敵対させカタストロフィの方へ話を持って行きましたが、中島かずきは友情を更に固くさせるエモーショナルな方へ話を引っ張っていったんですよ。
ここがフォーゼとデビルマンの大きな違いです。
今までデビルマン的な展開の話っていっぱいあったけど、こういうアプローチの仕方は珍しいです。
まあ、進化を促進させるゾディアーツスイッチもゲッターロボのゲッター線みたいですし、プレゼンターに会うってのも<2001年宇宙の旅>みたいなんですけどね。
あと本編でも言ってましたがかぐや姫の要素もありますね。
いろんなイメージを良くこんだけ繋ぎ合わせたなあ。
スゲエ。
そんな大きな展開になったフォーゼですがいよいよ最終回。
私的には、今まで弦太郎によって助けられ、ダチになった連中が絶体絶命になった弦太郎を助けるという展開を望む!!
そして生徒全員が我望に向かって
「オレたちが全員仮面ライダー部だ!!!」
と言って欲しい!!
そしたら今まで弦太郎が散々言って来た
「オレはこの学園にいる全員と友達になる男だ!」
という台詞がズッシリと重くなって返って来るし、我望が散々バカにして来た友情の力を示すコトにもなる。
尺の関係でそんなシーンなさそうだけどやって!!
お願い!!
以上。