どうも、ロジャー・コーマンです。
うそです、藤です。
今日も先日発掘した私が描いた昔の漫画の原稿のアップです。
今回ご紹介するのは「ゆかいなともだちピッコリくん」です。
この「ゆかいなともだちピッコリくん」という漫画は、前回アップした「アイアン・ラブ」と同時にヤングマガジンに送って、月間新人賞の奨励賞をダブル受賞した作品です。
確か奨励賞の賞金は5万円だったんで、10万円を一度にゲットしたコトになります。
若かりし当時(23歳)の私は
「こんなふざけた漫画描いて10万円?世の中ちょろいな」
と思ったものでした。
後に訪れる苦難の道があるとも知らずに・・・。
そんなワケで、本編をどうぞ。





































いかがでしたでしょうか?
<世の中を舐めてる20代の青年感>がたっぷり出ていると思います。
こんな内容に16ページも使うだなんて若いって怖いもの知らずです。
前回の「アイアン・ラブ」は普通の恋愛漫画の内容を数箇所イジる事によってギャグ漫画に仕立てあげるという方法を使った作品だったんですが、このピッコリくんは、一切ストーリーもタイトルも何も決めずに思いついた事を一気に描くという見切り発車のスタイルで描いたモノです。
見切り発車で描いたんで自分もどう話が転がるかわからないんで、山田太一監督の「学校」という映画の猪さんとか、藤子不二雄A先生の「まんが道」の登場人物テラさん(寺田ヒロオ)や、タイのムエタイの聖地ラジャダムナンなどの
「誰がわかるねん」
という言葉が「ノリ」で出てきて、自分さえおもしろければいいというアドリブ感を活かす目的で描きました。
そんな感じで描いたのに、この漫画を見た当時私の担当だった編集のS氏は格闘技オタクだったので、このラジャダムナンという言葉をえらい気に入ってくれて功を奏しました。
しかし、今なら絶対にどこの出版社もこんな漫画に賞を与えないです。
「当時のヤングマガジンは景気が良かったんだな」
というのが良くわかります。
あと、このピッコリくんとアイアン・ラブを受賞した時に、一緒に奨励賞を受賞したのが今でも活躍されている漫画家、押切蓮介さんです。
彼は今でもちゃんと漫画家をしてます。
あと1センチだぜ・・・?あと1センチ踏み込んでりゃ奴に勝てたのによう・・・(落ちぶれたウルフ金串のような目で*1
以上。

*1:ウルフ金串あしたのジョーに出てきたキャラ。ジョーにアゴを砕かれて選手生命を絶たれ、その後ヤクザの用心棒になる。こんなわかりにくい事描いてるから売れないんだ。