fujigelge2004-11-10

ベッドで寝ている女の子:「おばあちゃん。今日はどんなお話してくれるの?」

ユリ椅子で編み物をしているおばあちゃん:「そうだねぇ・・・じゃあ今日は80年代の特撮ヒーローの話をしようかねぇ?」

ベッドで寝ている女の子:「わあ!!聞かせて聞かせて!!」



みなさんは<星雲仮面>と言えば何を想いだすだろうか?
突然すぎて質問の意味がまったく理解できないのは承知だ。
しかし!
特撮ヒーロー好きにコノ質問をすれば0.5秒ほどで<マシンマン>と言う答えが返ってくるだろう。
時に1984年の1月頃、日本テレビで、ある特撮番組が制作された。
その番組とは、
星雲仮面マシンマンである。
この番組はある意味ヒーロー番組に数々の伝説を残す番組となる。
まず当時放映局が日本テレビと言うのが珍しかった。
特撮ヒーローと言えば、毎日放送テレビ朝日またはフジテレビと相場は決まっていたからである。
しかもこの当時別に特撮ヒーローが華やかな時代でも何でもない。
むしろ
「何で今?」
みたいなタイミングであった。(その後サイバーコップというのがまた変なタイミングで放送するのだが)
因みにコノ時期に放送されていたヒーロー番組は

と記憶している。
どちらもテレ朝だ。
バイオマンは戦隊ヒーローで初めて男3人女2人と言うシフトが生まれた歴史に残る番組だ。特ヲタの中では
「おマンが倍でバイオマン
と言う言葉が生まれたほどである。(1部の人間だけだよ)
そんな中生まれたマシンマン
ではコノ番組一体どんなレジェンドっぷりだったかと言うと、制作費がびっくりするほどないと言うのが当時10歳の私でも丸分かりするぐらいお金のかかっていない出来だったのだ。
・・・いやもしかしたら私の心が汚れていたからそう見えたのかもしれない・・・。
うん!
そうだ!!
私の見方が悪いんだ!!
バカ!!オレのバカ!!
コレだけでは分かりにくいと思うので、もう少しこの素晴らしいマシンマンについて詳しく説明しよう。
まずマシンマンのあらすじだが、

プレアデス星団のアイビー星の大学生ニックは太陽系の惑星団についての卒業論文を書くタメに地球にやってきた。
そこで週刊ヒットと言う雑誌の記者の真紀さんに一目惚れをする。しかし真紀はテンタクルと言う悪の組織のコトに気づきピンチに会う。
テンタクルとはプロフェッサーKと言う地球最高の科学者でありながら芸術家の率いる悪の組織。プロフェッサーKは大の子供嫌いで子供アレルギー。元気な子供がいるとくしゃみが止まらないのだ。
プロフェッサーKは世界中の子供から笑顔を奪うタメに悪の限りを尽くす。
そして地球で高瀬健と名乗ったニックは真紀さんと子供達の笑顔を守るタメに、野球のボールにそっくりな相棒ボールボーイとともに地球に残るコトを決意する。

と言う話だ。
気づいた方もおられるだろう。
このテンタクルと言う悪の組織の目的は<子供を泣かす>と言うヒーロー史上最もショボい・・・いや極悪な目的なのだ。
プロフェッサーK演じるは仮面ライダー死神博士を演じた故:天本英世である。
そしてKはこう言うのだ
「ワシの敵は軍隊などではない!!子供達なのだ!!」
と。
見ている人間はその今までなかった<斬新>な悪の組織に驚嘆したはずだ。
そして毎回出てくる怪人にまた絶句・・・いや驚嘆するコトになる。

  • ドリル男
  • ハンマー男
  • オノ男

と言う安直・・・いやコンパクトなネーミング。
そして特筆したいのはそのショボ・・・いや素晴らしいキャラデザインにある。
コノ怪人1話・2話・4話に出てくる怪人のロボットなのだが、どう見ても同じボディーの右腕をドリル・ハンマー・オノに変えているだけというとても<革命的>なデザインなのだ。
そして怪人以外にも悪い人間も登場する。
従来のヒーローならこう言う場面はどうするだろうか?
間違いなくそいつをやっつけるだろう。
そして見ている人間はカタルシスを得るのだ。
しかし、マシンマンはそんな野蛮なコトはしない!!
悪い奴を力でねじ伏せて一体何になると言うんだ!!?
今のアメリカを見れば一目瞭然だ!!
血で血を洗って一体どうすると言うのだ!!
ではマシンマンは一体そんな場合どうするのか?
もちろん悪い奴に<カタルシス・ウェーブ>を浴びせるに決まってるだろうがああ!!!このダボがあああ!!!!(何切れ?)
ではこのカタルシス・ウェーブとは一体どう言うモノか?
それは、
<悪い人を良い人に変える>と言う<奇跡の光線>のコトに決まってるだろうがあああ!!!このシャクレがああああ!!!!
すごいね。
マシンマン
彼が本気になれば世界から戦争なんてなくなってしまうのだ!
みんな<良い人>になるんだからな。
何?じゃあテンタクルなんてショボい組織無視してその光線を世界貢献に役立てればいいじゃん・・・・だとお・・・?
今言ったお前こっち来い!!地獄の断頭台かましてやる!!!(悪魔将軍の必殺技)
いいか?マシンマンは真紀さんが好きなの!!
真紀さんのコトで頭が一杯なの!!!
カッチカチなの!!!(ドコが?)
そんな小さなコトはどうでもいいんだ!!
女一人を守れないで何がヒーローだ!!!
まったくモノの本質ってやつが分からないやつだ。
いいか?マシンマンっていうヒーローはだなあ・・・・(長くなるので割愛)
そしてコノ番組最後にマシンマン本人による<視聴者質問コーナー>と言うのが存在する。子供達に対してとても優しいマシンマンだ。
流石だ。
ではその一例を。

ニック:「ボールボーイ、今週のお便りは?」
ボールボーイ:「オッケー! えーと、札幌市の広瀬雄一クンと崇クンの兄弟からだヨ。
マシンマンはどうしてメガネを外してから変身するのですか? メガネをかけなくても見えるのですか? だって」
ニック:「僕は本当は目なんか悪くないんだ。メガネは地球人に<変身>するための道具なんだよ。戦うときには邪魔だからメガネを外してから変身するんだ」

・・・・・。
まあ・・・マシンマンは<地球人>のコトを良く分かってないからな。
地球人イコール<眼鏡>だと思っているようだ。
カワイいな。
マシンマン
では次。

ニック:「ところでボールボーイ、今日のおたよりは?」
ボールボーイ:「えーと、松本巌クンだ。読むよ。<マシン・ドルフィン>の運転席は狭くないのですか?だって」
ニック:「ドルフィンは僕の体の大きさに合わせて作ってあるんだ。だから全然窮屈じゃないよ」
ボールボーイ:「<下を向いて>運転してるけど、前は見えるの?」
ニック:「顔のところに前方を映し出すスクリーンがあるから大丈夫! 分かったかな、松本君!」

・・・・・・。
因みに<マシン・ドルフィン>とはマシンマンの愛車である。
このドルフィン、お便りの少年が言う通り<うつ伏せ>で運転するぐらいの<非常に窮屈で小さい>フォルムの車なのだ。
子供に予算・・・・いや体を心配されるぐらいマシンマンは当時子供に愛されていたのだ。
どうだろうか?
マシンマンの素晴らしさが伝わっただろうか?
だが、当時の子供達にはマシンマンの良さがうまく伝わっていなかったのか36話で終わってしまった。
音楽を担当したのはルパン三世を手がけた大野雄二だと言うのに・・・。
非常に残念だ。
因みにくしくも最終回は9月28日と、私の誕生日であった。
私がバースデーケーキの火を消したトキ、マシンマンも姿を消したのだ。
何か感慨深いモノがある・・・。(手に持ったワイングラスを見つめながら)
では、最後にマシンマンの主題歌<星雲仮面マシンマン>の歌詞を書いて終わりたいと思います。

星雲仮面マシンマン:作曲大野雄二
マシン空間光に乗って
マシンドルフィン飛んで来る
マント、マシンが一つになって
胸に輝く「M」マーク
赤い太陽仮面に燃えて
すっくと立った星雲仮面
心に愛を持つ男
強く優しい星雲仮面
あれはっ?(あれはっ?)
あれはっ?(あれはっ?)
あれは僕らのマシンマン
マシンマン

さあ!!みんなもカラオケで歌ってみよう!!!
ビバ!!!星雲仮面マシンマン!!!