fujigelge2005-06-01

ベッドで寝ている女の子:「おばあちゃん。今日はどんなお話してくれるの?」

ユリ椅子で編み物をしているおばあちゃん:「そうだねぇ・・・じゃあ今日はピープロ作品の話をしようかねぇ?」

ベッドで寝ている女の子:「わあ!!聞かせて聞かせて!!」



なんか今度上映する魁!!クロマティ高校の劇場版に宇宙猿人ゴリとラーゴリとラー役でスクリーンに登場するらしいじゃないですか。
     コレ
      ↓
http://www.kurokou.com/cast.html
しかも仮面ライダー龍騎ガオレッドもいる。
で、宇宙猿人ゴリとラーって何かって言うと、特撮業界の隔離病棟と言われたピープロと言う会社で作られた特撮ヒーローモノのコトであります。
一部熱狂的なファンのいるピープロ作品のキャラが、この21世紀を迎えた今スクリーンに登場するのですよ!
大事件だ!!
この宇宙猿人ゴリとラーと言うタイトルは一見人を小馬鹿にしたタイトルですが、当時の公害問題などを取り上げた社会派特撮作品であります。(ちょっと言い過ぎかもしれんが)
しかも一応ヒーローモノでスペクトルマンと言うヒーローもいたにも関わらず、悪役の名をタイトルにしているのも斬新です。
で、作品の視点もこのゴリとラー視点で、悪役が主人公と言う斬新過ぎる作品であります。
どれくらい斬新だったかと言うと、主題歌(エンディング)の歌詞などでも分かると思います。
では、その宇宙猿人ゴリとラーの歌を紹介してみましょう。

タイトル/宇宙猿人ゴリなのだ


1番

惑星E(イー)から追放された
その悔しさは忘れはしない
宇宙を旅して目に付いた
地球を必ず支配する
(セリフ)
ゴリ:「ラーよ・・・・攻撃の準備だ・・・・」
ラー:「ワーーーーーー!」
私は科学者
宇宙猿人ゴリなのだ


2番

だれにも負けない頭脳があれば
どんなものでも恐れはしない
万能イスの威力みせ 
人類征服企てる
ゴリ:「ラーよ・・・・さあ、やれッ!」
ラー:「ワーーーーーー!」
私は帝王
宇宙猿人ゴリなのだ


3番

自分の理想と目的もって
強く生きてるそのはずなのに
宇宙の敵だと言われると 
身震いするほど腹がたつ
ゴリ:「我々の力の程を見せてやれッ!」
ラー:「ワーーーーーーー!」
私は科学者 
宇宙猿人ゴリなのだ

と言う歌です。
言っときますが別におちょくってるワケではありません。
ピープロはいつも真剣です。
しかし、その真剣さがうまく表現出来ないところが1部熱狂的ファンを生んでいるのです。
では何故熱狂的なファン以外の人にこのピープロ作品がうまく伝わらないのかと言うと、やはり制作費の無さと、その斬新なアイデアに他ありません。
ピープロ作品の有名なラインナップと言うと、他に

  • 鉄人タイガーセブン

などがあります。
では、その1部熱狂的なファンがどうして熱狂してしまうのか、この作品の1部を使って簡単に紹介したいと思います。
まず、鉄人タイガーセブンから。
みなさんはヒーロー番組を見たトキに少し不思議なコトを思ったコトはないでしょうか?
例えば、怪人や怪獣が現れた時に、ヒーローである主人公がみんなの前から突然いなくなったりするトコです。
それはその主人公が正体がバレないように、その怪人なり怪獣と戦っているからに他なりません。
しかし、いちいちみんなはそんなコトに突っ込んだりはしないと言うのがお約束と言うモノです。
だが、この鉄人タイガーセブンは違います。
このタイガーセブンの正体である主人公<剛>は、ヒトデ型の怪人と変身前の姿で取っ組み合いをしているところを記者に写真で撮られたコトがありました。
そして十数話程度の放送だったにも関わらず、この剛は正体がバレそうになると言うピンチに遭うのです。
剛自身は、当然人々の為に良かれと思いこの怪人と戦っていたでしょう。
しかし周りの人間はそんなコトは知ったこっちゃ無いのです。
そこでその周りの仲間だった友人は、日頃の疑問やストレスをその剛にぶつけるのです。



お前は肝心なトキにいないじゃないか!!!!


禁句です。
この疑問は最早最終回のテンションの乗りですが、全然この話は最終回ではありません
この後もそう言う気苦労がこの剛に降りかかるのです。
あと、風雲ライオン丸と言う時代劇ヒーローモノで言うと、この主人公である獅子丸と言う青年も、いつも人に裏切られます。
裏切られると言っても獅子丸が悪い奴から助けた人達に裏切られるのです。
例えば折角助けた若い忍者がいたのですが、そいつは獅子丸の目の前で自殺したりします
後助けてもお前のせいだ!!扱いを受けたりします。
話のだいたいのエンディングは獅子丸が号泣すると言う切ないラストを迎えるのです。
つまり、これ等を見た後まったくカタルシスなど得られないように作ってあるのです。
ただあるのはヒーローの孤独のみです。
やることなすこと全てが裏目に出るのです。
ハッキリ言ってこんなモノ子供が見てもひとっっつもおもしろくありませんが、ピープロはそう言う人々に理解されない悩み多き悲しいヒーローを次々と生み出したのです。
たぶん1部熱狂的なファンがいると言うのも、現実もそう言った大人の世界にはやり切れない事柄がたくさんあると言うのを知っている大人の人が大半なのだと思います。(それとあまりにもショボイ特撮映像も込みで)
そんなピープロ作品ゴリとラーがこの夏にスクリーンで観れるのです。
ちょっと見に行きたいです
ガンバレ!!ゴリとラー!!!
地球を征服してくれ!!
ビバ!!ピープロ!!!
追記:クロマティー高校のホームページのゴリとラーをクリックすると、無駄に事細かに詳細が書いてある。そちらもチェキです。